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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第034号 (ヨーロッパ視察から-その3)

EU本部を訪れて-国境を超えた世界

2000年12月1日

今般の視察先にEU議会があり、フランス、ストラスブールでの施設見学、およびベルギー、ブリュセルでの実態の説明を受ける機会に恵まれました。

欧州15ケ国から、626名の議員が選ばれてきています。

しかし、それぞれがわずか8つの政治的グループに分かれて活動しており、選出された国の代表であると同時に、EUの利益を優先にする姿勢で議会に臨んでいるとのこと。

言語は英語とフランス語が公式言語として使用されており、このどちらかを最低でもしゃべれなくては、議員にもなれません。

我々に説明してくれた議会の職員の人もポルトガル人でしたが、フランス語での話でした。

2002年の1月からは、共通通貨のユーロがこの域内で現実に使われます。

当初2,3ケ月は自国通貨と共存致しますけれども、その後にはユーロ単独になると見込まれており、貨幣に関しては全く1国の様相です。

税制、や労働条件などまだまだ未解決の課題はありますけれども、間違いなく国境を超えて一大経済圏に前進しているのが、説明をうけながら膚で感じます。

まさに、アメリカに対抗した自己主張できる大国が生まれつつあるというのが素直な実感でした。

かたや日本国内を眺めると、市町村合併一つとっても目先の利益あるいは限られた区域内の視点ばかりが優先されているように見受けられ、EUの動きと比較する事自体が無謀かもしれませんが、経済が国境をこえて考えられる時代背景を考えますと、残念な状況であるなと思わざるをえません。

政治を考えるとき、間違いなく、世界の一角ではこのような大胆な変革が進んでいる事実、そしてそれが間違いなく、我々の経済活動のみならず日常生活に大きな影響を及ぼす存在になるという事だけは、念頭においていかなければいけない、そう強く感じた次第でした。


フランス:ストラスブール — EU本部前にて