小泉政権が発足して以来、どの報道機関を見ても、小泉内閣の支持率は９割近くを維持しています。

同じ自公保政権にも拘わらず、森政権とは行って帰るほどの変化です。

森内閣のときは、派閥の立場として森さんを支えるといっていた人が派閥解消を唱えたり、冷静に考えれば矛盾がかなりあるわけですが、そんなことを帳消しにしてもなお余りあるといったところです。

しかし、この異常な支持率の背景というものを真剣に考えなくてはいけません。

一つは、自民党の変人といわれた人が、総裁に選ばれ、参議院議員選挙でその自民党を助けようとしていることです。

そもそも、自民党的なものへの批判が小泉内閣への高支持率につながっていることを考えますと、参議院議員選挙での自民党の勝利は、小泉内閣の主張している改革へのブレーキにならないか、非常な危険をはらんでいると思います。

自民党が本当に変われるのか、正念場です。

またこの高支持率は今日の景気の停滞感や政治不信の鬱積した心理の裏返しともいえます。

ハンセン病対策での成果というものがありましたが、これから行われようとしている経済対策などの具体的なものが見えてきたときに、初めてその真価というものが問われますし、そこを冷静に判断しなくてはなりません。

そういう意味では、過剰に期待するのも危険だし、あえて批判ばかりする必要もありません。

今は、じっと小泉内閣が具体的に何ができたのか、そしてそれに自民党はどう対処してゆこうとするのか注視してゆくべきときではないかと思うのですが、皆さんはどうでしょうか？