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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第098号 金沢・野々市合併は?

情報は知らされているか

2002年09月10日

過日報道で示されたとおり、谷本知事の仲介により、金沢市長と野々市町長が会談をいたしましたが、両者の思いは平行線のまま終わった感じであります。

副知事から継続して対話をとの提案もありましたが、その翌日の野々市町議会で単独行政をめざす決議がなされました。

冷静に考えれば、最初から会談によって進展は期待できなかったことが推察されます。

しかし、住民にとって合併がいいか悪いかの判断をするとき、行政の実態がどれだけ知らされているかが重要です。

私はかねがね、住民が知りたいあるいは知るべき情報と、行政側から発信される情報とはイコールではないと思っていましたので、今回は特にその思いを強くしました。

大きな基礎自治体の場合、職員の対人口比が少なく結果、行政コストが少ないこと、その上県の権限をより多く委譲されており、住民にとって行政サービスがよりわかりやすく対応が早くなることについては、なかなか行政側からは伝わりません。

そういう意味では、住民の視点での客観的な合併情報をだれが伝えうるか、あるいはそれをどうやって住民が知りうるかといった課題が大変大事だと思います。

そんな情報がきちっと伝わった上で住民投票が行われればいいなと感じますが、今後どういう推移を歩むのかわかりません。

それだけ日頃から人事交流を含めて両自治体のコミュニケーションが少なかったということを感じさせる今回の顛末でもあったといえるのではないでしょうか。