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WEEKLY INSIDE STORY

第286号 浅野川56年ぶりに氾濫

人災か天災か?

2008年08月10日

この7月28日早朝、石川県内に強い雨がふり、「女川」といわれている浅野川が55年ぶりに氾濫いたしました。
 約20,000世帯に避難指示がでるなどし、床上浸水282棟、床下浸水274棟という大きな被害をもたらしました。

 現在復旧作業に全力を投じていますが、今回課題となったのは、まず大雨が極めて局地的であったこと。またその量が1時間で最大138ミリと、一般的に防災の基準となる1時間50ミリをはるかに超えるものであったことがいえます。

 従って、同じ金沢市内でも全く大雨の実感のなかった地区も多々ありますし、一方被災された地区ではあっという間の増水というのが実態でありました。

 浅野川の堤防は、親水空間を確保するためや河床に降りるための切り欠け部がありますが、そこを塞ぐのに手間取って浸水したというところがかなりありました。

 従って、今回の氾濫は天災なのか人災なのか一概にいえない点があり、今後どう反省を生かすかが問題です。

 まず、局地的大雨対策ということからすると、局地的大雨というのは何も今に始まったものではありませんし、平成12年ごろの議会の議論にもすでにでており、他県の事例を参考にもっと真剣に検討しておればという想いはぬぐいきれません。

 また今回ほどの短期集中の大雨を絶えず想定したインフラ整備ができるかというと、これはまた難しいものがあります。

 従って、大雨警報がでたら早めに切り欠け部を塞ぐといった対策しか当面取れないのかもしれません。

 それと、浅野川はダム適地もなく、犀川に導水路を作って緊急時に対応することになっておりますが、犀川の辰巳ダムができていない現状でマックスの量を犀川に流すと、今度は犀川が心配という課題もあり、辰巳ダムの建設が急がれるという課題もあろうかと思います。

 ともあれ、河岸段丘に形成された金沢の地形を考えますと、より総合的に面的防災対策を考えてゆかなくてはいけないというのが、課題といえるのではないでしょうか。