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WEEKLY INSIDE STORY

第391号 第2次補正予算から 

8000億円の予備費って?

2011年07月10日

 今延長国会では、第2次補正予算が審議されつつあります。これは東日本大震災の当面の復旧対策に万全を期すためとして、総額1兆9,988億円に及ぶものです。

 報道等にありますように、原子力損害賠償支援機構(仮称)への出資金等により、福島原発事故への補償金をスムーズに運ぶための予算、あるいは二重債務問題に対処するための予算、更には被災者生活再建支援金のかさ上げなど、いくつかの対策費が盛り込まれています。

 しかし、今回の予算で特に目がつくのが、総額2兆円弱に対し、東日本大震災復旧・復興予備費として、8,000億円もの額が計上されていることです。その割合は全体の40%にもなります。

 普通、予備費であるとかは、あくまでも予備であって、どんな会計でも小額であり、目的を明確にしない予備費としてこのような巨額を計上した予算編成は極めて異例といわざるをえません。

 ある面、これから復旧に必要な事業がでてきたら、これを活用してすぐ対応できるということでありましょう。

 しかし、逆の見方をすれば、その使い道を現段階では見つけることができなかったということでもありますし、これを拡大解釈すれば、事前審査という予算のあるべき精神を全く無視することでありますから、なんでもありということにもなります。

 緊急事態ということで国会で通過するのかもしれませんが、今後に課題を残した一例にはなるのではないでしょうか。

 しかし、とにもかくも復旧のスピードは上げてゆかなくてはなりませんし、この予備費が真に活きた形で使われることを願ってやみません。

 行政にアイデアがないとすれば、民間からの提案が期待されているところでもあります。