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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第403号 (ヨーロッパ視察からーその2)

多角的エネルギー対策・・・フライブルグ 

2011年11月10日

 ドイツ・フライブルグ市では、省エネと再生可能エネルギーの促進を目的とした「エネルギーエージェンシー・レギオ・フライブルグ」というところをお尋ねし、またエコタウンとして代表的な「VAU  VAN団地」、ソーラー設備を要する「SCフライブルグスタジアム」の見学、更には、街中を走るトラムにも試乗してまいりました。

 なぜ、フライブルグ市が「環境首都」とまでいわれるのか、その総合的な省エネルギー対策、徹底した環境政策によるものということが、たった2日間ではありますが実感できました。

 その背景には、1971年にフライブルグから30キロ離れたところに原発建設の計画が起こり、それへの反対運動に1986年のチェルノブイリ事故が一層拍車をかけ、環境への意識が高まってきたことや、1970年代からの交通渋滞による大気汚染、酸性雨による森の樹木の枯死などの悪影響が挙げられます。

 しかも、歴史のあるフライブルグ大学を中心に、市民の意識レベルが高かったことと、環境政策を研究・推進する諸機関に恵まれていたことが、功を奏したともいえます。


 今回の視察の最後にイタリアフィレンチェも訪れたわけですが、街中の道路脇の殆どに駐車スペースを設け、何となく雑然としているたたずまいも見たばかりに、フライブルグの徹底した交通政策というものが一層際立って見えました。

 環境と、経済は絶えず相反する視点で見られがちでありますが、ソーラー施設製造工場での雇用の創出や、100%電力を自分でまかなえるビル等を見させていただきながら、これも特化したり、徹底することによって両立できる道もあるんだと感じた次第です。

 翻って、本県を見た場合、歴史都市として認定を受けた金沢、世界農業遺産として認定をうけた奥能登、そして全国でも人口に比して多い大学数、こんなことを考えれば、環境ビジネスネの拠点地域として特化してゆくのも、あながち難しくないのではないかと思いつつドイツをあとにいたしました。