WEEKLY INSIDE STORY
第056号 小泉旋風を冷静に眺めると
2001年07月10日
かって55年体制といわれたときには、自民党がその時々に首相を変えながら政権を維持してきました。 例えば、田中首相がロッキード事件で国民の批判を受けると、その対極として三木総理を選ぶなど、絶えず国民の世論にある意味では迎合しながら、選挙も戦ってきたわけです。 いわば派閥が今の政党の役割を担ってきたといえるでしょう。 その様な今日までの流れの中で今の政権を見ておりますと、自公保という枠組みは変わっていないにもかかわらず、前の政権が余りに人気がないのでそれとのコントラストがはっきりする小泉政権というものを選択したというのは、従来と全く同じ図式という見方もできるのではないかと考えるものです。 しかし、本質的に小泉政権の主張に賛意が寄せられているのかということを考えますと、一面的には、当面の選挙を乗り切るためにどういうシャッポがいいのかという思惑も見え隠れするのです。 振り子は極端に片側に振れると、次は反対の方向にまた極端に振れます。 今は、将にそういう状況であり、国民のフィーバーぶりもこれまた例外ではないと感じているのですが、皆さんいかがでしょうか?
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