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WEEKLY INSIDE STORY

第060号 教科書問題をめぐって

何が本来報道されるべきか?

2001年08月20日

この8月15日をもって、全国の小中学校で明年から使用される教科書が決定いたしました。

今回ほどこの問題が話題になったことはありません。

それは近隣諸国まで巻き込んで関心の的となった扶桑社の「新しい歴史教科書」が新規参入したからです。

私自身は、従来の教科書選定過程での問題点、及び歴史教科書における記述の偏りに対し、疑問をもっていましたので、今回の選考には関心を寄せていました。

結果は全国でわずかの地域しか、この歴史教科書は採択されませんでしたが、多くの方々が、この教科書を通じて今日の教育現場の実態に関心をもっていただいた、その功績は誠に大きいものであったと思っています。

ただ残念なのは、マスコミを通じて伝わってくるのは、その中味の検証ではなくて、外野の声と、どれだけ採択されたかということだけだということです。

本来、もっと争点となっている記述につっこんで各教科書の比較検討が報道されれば、こんなにも情緒的な反応ではなかったのではないかと、感じています。

教科書の採択はまた4年後に訪れます。
今回の事象を冷静に判断しながら、次回はもっと身のある議論がマスコミを通じて行われる事を期待してやみません。

皆さんはこの教科書読まれましたでしょうか。是非感想をお寄せくださいね。