WEEKLY INSIDE STORY

第570号　スローな復興

熊本地震現場からーーその１

　この９．１０日と、リクエストして防災安全対策特別委員会で、熊本に視察に行ってまいりました。

　復興の最中であり、どの程度見れるかは限度がありましたが、被災地の状況を自分の目で確かめたいとの思いからです。

　特に被害の激しかった益城町では、ビニールシートのかかった屋根があちこちにみられ、倒壊した家屋が依然としてあちこちに放置されています。

　東日本大震災の時には、津波の関係で匂いの影響もありましたが、今回は猛暑の中で乾いた空気です。

　仮設住宅も、被災から4か月あまりたっても、3813戸中2871戸完成と７５％しか出来上がっておりません。

　そのうえ、仮設住宅を申し込む前提としての罹災証明書発行も完全には終わっておらず、これから更に仮設住宅の要望が増えてくるとのこと。

　現段階でも、全壊家屋8085棟、半壊家屋27792棟、一部破損125121棟が確認されているということで、この数字と比較すれば、いかに仮設住宅も少ないかがわかります。

　従って、今なお車中泊の方もあり、避難所生活を余儀なくされている方が多くおられます。

　報道は早オリンピック一色ですが、この現状を忘れてはならないでしょうし、復興のペースが更に加速することを願ってやみません。