WEEKLY INSIDE STORY
第610号 誰のための解散?政党?
国民目線はどこに
2017年09月20日
急に衆議院の解散が、総理の発言によって現実味を帯びてまいりました。解散は総理の専権事項でありますから、いつでもできます。
しかし、国会の任期が4年ある以上その期間職務を全うするのが筋であって、あえて解散するというのは、相当の理由が必要でありましょう。
「国民に信を問う」といいますから、国民がその争点に大いに関心がなければ、誰のための解散かわかりません。
一方、また新たな政党ができるのではと言われれおりますが、政党助成法に政党要件は国会議員が5名以上いることと書かれておりますから、どういう5名が新たな政党を作るのでしょうか?
現職であれば、それぞれ所属した政党だからということで支持された票もあったでしょうし、特に比例で当選された方は、偏にその政党によって誕生した部分が多いはずです。
にも関わらず、任期中に政党を変わるというのは、その政党を支持し投票した人の思いをどう考えているのか疑問をもたざるをえません。
この、政党要件が国民の感覚と違う、国会議員のためだけにあるという問題が、政党助成法ができて以来、ずっと放置されていたことにより、この安易な政党移動が繰り返されているのです。
もう少し、国民目線に立った制度のあり方への改革を期待するものですが、いつになるのでしょうか。
政治は誰のためにあるのか、このことをしっかりと考えていただきたいと思うものです。