WEEKLY INSIDE STORY
第142号 県立高校の通学区域廃止へ
偏りは本当に心配ないか?
2003年12月1日
石川県では県立高等学校の学区制の見直しを検討し、 平成17年度から通学区域を廃止する方向で調整にはいりました。 今12月定例議会でも質問戦を賑わさせそうです。 不安な点の主たるものは、 学区制を廃止すると能登加賀から金沢に生徒が相当流れれるのではないかとの危惧でした。 それに対し、 実際既に学区の縛りがない高校でも他の区域からの入学は毎年5%前後で推移しており、 心配ないというというのが検討会での答えのようです。 それよりも生徒が学校を選択できるという競争の中で、 各学校が生き残りをかけて個性を伸ばしたり、 レベルアップを図らざるを得ないところに意義があるという見解です。 全国的にこの方向に進みつつあるようですが、 これも規制緩和の一環ということなのでしょうか。 ただ、 心配致しますのは先生方の異動がはたして全県下の高校に公平になされるかということです。 かって議会でもこんな議論がありました。 「県の教育委員会の次長が、泉が丘高校や桜ヶ丘高校の校長に転出することが多いが、 寧ろ課題の多い学校に行くべきではないか。 先生方の進路に序列があり、それでいいのか」と 建前はともかく、 やはり優秀な先生によって学校が変わるという現実があるとすれば、 これからの学区制廃止の折にはこの問題が大きくクローズアップしてくるのではないかと思っています。 |