WEEKLY INSIDE STORY
第780号 基金残高1位!
公表された石川県「財政のあらまし」
2022年06月10日
本県では、毎年2回「財政のあらまし」という名称で、県財政の中身について公表しております。
この6月1日発表されたもので、今般初めて、令和2年度末の基金残高約108億円ですが、標準財政規模との比較の中で、全国平均が8.5%なのに対し、本県は15.1%と全国1位になったことが明らかになりました。
この基金というのは、財政調整基金と減債基金を加算したものですが、この2つの基金は全国の自治体が持っているものです。
一昨年からのコロナ対策で、全国の自治体がこの財政調整基金の取り崩しを余儀なくされる中、本県ではこれを最小限度に抑えることができ、結果相対的に全国ランクが上がったわけです。
財政のやりくり上手といえるのかもしれませんが、とにかく全国トップというのは、嬉しいことであります。
その上、本県では別途「県有施設整備基金」というものを450億円ほど持っておりますので、財政の健全性は保たれているといってもいいでしょう。
ただ、驚くのはこの時代に、金利が依然として5~6%台の県債が、6900万円あるということです。
本来であれば、減債基金というものを活用して、繰り上げ償還すべきところでありますが、借りた先が政府系金融機関ゆえにそれを認めないからであろうと思います。
その金利を当てにしているのはわかりますが、民間とは違った役所の論理が表れている一面でもありました。