WEEKLY INSIDE STORY
第161号 これから問われる21世紀美術館
蓑館長に期待!
2004年11月10日
先月9日、金沢市中心部に「21世紀美術館」が開館いたしました。
構想に8年余り、県庁移転後の賑わい創出などの期待を背負いながらのスタートです。しかし、この間景気の低迷など、美術館建設への風当たりは決して順調とはいいがたく、毎年の維持費に5~6億円かかると聞くと、その意義について批判も避けられません。
しかし、オープン以来順調に来館者が訪れており、先ずは予想以上の滑り出しであったようです。
かねがね、ハードもソフトがあって初めて活きるという視点からすれば、このような文化に関わるものが成功するかどうかは最後には企画であり、その企画をしかけれる人材がいるかいないかではないかと思っていました。
例えばオーケストラアンサンブル金沢の岩城監督、中島演劇堂の仲代達矢氏のように・・・
そういう意味では、この21世紀美術館の今後に対しては、蓑館長の双肩にかかっているといえるのではないかと。
この6日、蓑館長が兼務しておられる大阪市立美術館を訪れる機会を得て、その展示を見てまいりました。
「万国博覧会の美術」と銘打った特別展は、愛知万博が近く開催されるこの機を狙って、19世紀後半の万国博覧会の時代と呼ばれた時に日本の工芸がどうようであったか、そしてそれらが西洋にどうように受け入れられ、どう変化していったのかといった狙いをもって、企画されていました。
文化に造詣があるわけでもないのですが、作品の展示の仕方などを通して、美術館を楽しむことができました。
事実来館者も多く、美術館の運営のありかたに一家言をもっている蓑館長の想いも感じれたような気が致しました。
21世紀美術館も今年は初年度ですし、現在はご祝儀人気もあるかと思います。これからが勝負です。
「賑わいを期待された美術館というのはそうない」とある方がいっておられましたが、これからの蓑館長の頑張りに是非期待したいと思っています。
皆さんはこの21世紀美術館もう行かれましたでしょうか?