WEEKLY INSIDE STORY
第189号 最後は誰が負担?
決算審査特別委員会にて
2005年11月10日
久しぶりに、県議会決算審査特別委員会に入りまして、過日委員会が開かれました。
その中で石川県立中央病院事業会計に問題を提起させていただきました。
病院会計の現状は以下のようです。
昨年度総収益 | 13,390百万円 | 対前年比(ー0.7%) |
累積欠損金 | 9,130百万円(A) | 平成16年度末 |
昨年度純利益 | 67百万円(B) | 減価償却費引き落とし後 |
一般会計負担金 | 860百万円 | 企業債元金償還分の2/3 |
A/B | 136 |
当病院は、現地で建設されたのが昭和51年でありますから、既に30年近くたっています。
答弁では、特に患者さんを集めれるような突出した名医がいるわけではないとの事でしたので、人口の減少とあいまって、建物の老朽化と共に、患者減と総収益の減少が予測されます。
理論上は、建替えの時期に累積欠損金がゼロになっていれば、問題がないわけですが、上の表を見てもお分かりのように、今年度の純益で累積欠損金を割り返しますと、あと136年かかるということになります。
しかも、県立中央病院は3次医療をうけもつ基幹病院として、非採算部門もあることから、我々の税金を負担金として8億6000万円投入しながらであります。
そのようなことを考えますと、建設後すでに30年経過しているこの病院の、いつかは到来する建替え時期にどういう方策をとるべきか、課題は大きいと思います。
結局、最後には税金の投入しかないとすれば、今から少しずつでもその時期の負担軽減をすべきではないかとお聞きしましたが、他県の例を研究したいというだけで、明確なる答弁はありませんでした。
つまるところ、この病院の建替え時期には、今の所管の健康福祉部長もいないでしょうし、知事ですらそのときには変わっているでしょう。
結論としては、長期ビジョンはないのであって、累積債務の処理に関しては、そのときになったら、その時の当事者が考えればということにならざるをえないようです。
しょうがないのかもしれませんが、すっきりしない委員会答弁でありました。