WEEKLY INSIDE STORY
第212号 森林環境税年間1,000円?
荒廃するいしかわの森
2006年07月1日
過日、副会長をしております、「森林・林業・林産業活性化推進石川県議会議員連盟」で白山市の森林の現状視察にいってまいりました。
ご承知の通り、森林は水源のかん養や山地災害の防止など、県民生活に欠かせない役割を果たしていますが、外材の輸入が始まって以来、木材価格は低迷し現在、昭和55年と比較を致しますと2割から4割程度、逆に造林経費は1.8倍に
なっています。
従って、枝打ちや間伐など森林所有者がコストをかけれず、放置されたままの山林が増えているのです。
この放置された山では、第一に、木の手入れがされないので、お金にならない材ばかりになる、第二に間伐がされないので、木の下に植生が見られず、ちょっとした雨で土砂が流出するなどの問題が起こるのです。
そこで、全国的にこの森を県民全体で守ってゆくべきとの観点から、森林環境税などが創設されつつあります。
本県では現在検討中ですが、アンケートによれば、年間1,000円程度なら負担してもいいというのが50%、500円程度というのが27%を占めています。
従って、本県でも森林環境税が創設されますと、そのあたりに落ち着くのではないかと思われます。
森林の効用については頭で理解できても、現実には市街地に住んでいますと、実感を伴わないのが本当のところでしょう。
しかし、このままでは間違いなく、大きな被害の要因になりますので、早急なる対応が必要であることは論を待ちません。
現地を見ますと、その想いを強くしますが、是非多くの県民の皆様にもこの実態を知っていただけるような機会があればいいのにと思う次第です。
環境問題ということが注目される時代でありますが、これもその一つといえるのではないでしょうか。