WEEKLY INSIDE STORY
第274号 高性能機械を活かせるか
林業の現場から
2008年04月10日
前回に続き「森林・林業・林産業活性化推進石川県議会議員連盟」の視察現場から一言。
本県でも森林環境税が導入され、水源地での間伐などに予算を投入できるようになりました。その一環として、中能登町久江地区での利用間伐材の集荷現場を見てまいりました。
特に注目すべきは、現在の高性能林業機械の進歩です。
「ハーベスタ」という機械の作業を見せていただきましたが、1台でまず木を切り、その木をくわえたまま、枝打ちをし、最後に好きな長さで切ってゆくということを、わずか1-2分でしてしまいます。
ロボットアームの走りみたいなもので、かっては人身事故につながる危険な作業が、この機械のお蔭でなくなったと述べていました。
実際眼のあたりにすると、感動ものです。
しかし、作業全体を見渡せば、その現場まで行く作業道の確保というものがなくては、機械そのものが使えないわけでして、そのコストも勘案しなければ、実際の間伐の費用というのは捕らえられないと感じた次第です。
とすると、やはり林道が確保されていたり、平野部に近いといった、便利なところしか採算がとれないという現実は、機械化が進んでも何も変っていないということです。
地球環境問題から、林業も経済性を離れて再認識されていますが、もっと多くの方に理解が深まってくれればと願うばかりです。