WEEKLY INSIDE STORY
第290号 都市の美しさは?
ブラジル遠征報告04
2008年09月20日
今回、ブラジルではサンパウロ・ポルトアレグレ・クリチバ・リオデジャネイロの4都市をまわった。
ここ10年で急速に経済成長している姿を、街並みや、交通網から感じることができるが、一方で雑然とした家並みも目に入ってくる。
4都市とも、いわゆる都市中心部のビル群は、世界の大都市と遜色ない形で林立しているが、一旦住宅街にはいると、地域の個性がわかる。
ブラジルは基本的にはレンガ作りの家が殆どで、従って四角い家がつらなる。
それも、開いた斜面に順に建てていくものだから、住宅がひしめきあうといった表現が一番近い。
リオデジャネイロで、所有権はどうなってるのと通訳の人に聞けば、「建てたものが既得権みたいにしていて、どうしようもない」との答え。
また、街中に外観は歴史を感ずる建物でありながら、中が廃墟になっている建物を多く見る。これも尋ねると、「外観を保存することを義務付けられているが、改修費に助成とかが全くなく、結局こうなっている」とのこと。
このままでは、抜本的解決にはならないわけで、美しいコパカバーナ海岸などと、この汚さが今後とも共存することにならざるをえない。
街並みの落書きのことは前に述べたが、このあたりは気にならないのだろうかとつい思ってしまった。
振り返って金沢市などは、伝統的景観を残す外壁の保存にある程度の支援をしているが、こういうインセンティブはやっぱり必要と感じる。
またクリチバは都市計画で世界的にも有名で、街中のバス路線の景観も含めた整備は素晴らしいものがある。
従って、ブラジルの都市の街並みを総合的にどう評価すべきかというと、このような両面を抱えていて、一言では表現しにくいというのが、最後の結論になってしまいそうである。