WEEKLY INSIDE STORY
第304号 オーストラリア視察から-その1
遠い国それとも近い国?
2009年02月10日
この2月1日から8日まで、石川県議会行政視察団の一員として、オーストラリアを訪れました。
始めての訪問ですが、時差で1時間もしくは2時間のところで、約8-9時間のフライトでありました。
近年、スキーを目的とした長期滞在客の北海道への増加など、我が国との関係が注目されておりますが、以下視察報告を兼ねて、現地リポートを順次お伝えしたいと思います。
まず全体の概要ですが、オーストラリアは面積が日本の20倍で、人口が約2000万人、日本の6分の1です。
赤道を折り目にして重ね合わすと、
我々が訪れたシドニーで高知・福岡あたりと重なり、北海道はタスマニア島と重なるといった緯度です。
従って、夏冬は逆ですが、気候的には内陸はさておいて、人口の6割弱が集中している東海岸では似ている地域ということがいえるかと思います。
しかも街中を走っておりますと、車は左側通行で、日本の中・小型車がやけに多く、常緑樹の雰囲気も似ており、もし看板等が日本語表示であったら、全く違和感のない都市といった感じです。
そういう意味では、親しみのもてる国というのが印象的な一点であります。
オーストラリアの姉妹都市提携の相手国の第1位は、2007年12月現在、日本で102、2位がアメリカで87であります。逆に日本の姉妹都市提携の相手国では、オーストラリアはアメリカ・中国・韓国についで第4位です。
本県では姉妹都市を結んでいる都市がありませんので、気がつきませんでしたが、こんなところにも我が国との密接な関係を窺い知る事ができるのではないでしょうか。
またオーストラリアの主要貿易相手国としては、日本は2007年で輸出が第1位、輸入では第3位です。
それを裏付けるけるかのように、日本語学習者が、1990年には50,000人を超えた程度であったものが、2003年には380,000人あまりと増加してきております。
このような数字を見るにつけ、想像以上に我が国との関係が深いということを再認識させられた次第です。
しかし、ここ最近は輸出の相手国として中国に抜かれているようで、2006年調査では日本語熱もちょっと減少傾向になっているそうです。
事実、街中では観光客も含めていやに中国人が目立ちます。
もともと、オーストラリアは移民を積極的に受け入れてきた国でありますから、今では人口の4分の1が外国生まれ、16%が家庭で英語以外の言語を話しているそうですから、多民族国家といえると思いますが、イギリス生まれが115万人、ニュージーランド46万人についで、中国人が第3位で28万人もいることを考えますと、むべなるかなと感じます。
ちなみに日本人は45,000人で第26位だそうです。
日本の介護福祉のお手本になった国ともいわれておりますが、今回の視察を通じ、共通点また違う点を考察しながら、本県行政への参考点を述べてゆきたいと思っています。