WEEKLY INSIDE STORY
第392号 ハザードマップ必要ない
能登有料道路の新たな恩恵
2011年07月20日
いま、東日本大震災での津波被害の教訓から、全国でハザードマップというものが注目されています。
ハザードマップとは、自然災害による被害を予測し、その範囲を地図に落とし、更にはそれに基づき避難経路や避難場所などを図式化したものです。
本県においても、日本海沖の地震を想定し、津波浸水想定区域図というものをつくっており、それを元に各市町にハザードマップを作成していただくようお願いいたしております。
残念ながら現段階では2市しか作成されておりませんが、今回の震災を契機に作成市町が増えてくるものと思っております。
ところが、過日中能登のある市役所を尋ねましたときに、本市ではこのハザードマップが必要ないとのこと。その理由は本県を縦断しております能登有料道路がそれなりの髙さを有しており、堤防の機能を果たすからとのことでした。
そのお話をお聞きしたときに思い出しましたのが、東日本大震災の折、仙台市の東部道路が堤防の役目と避難場所としての機能を果たしたこと。そして実際現地に行くと、その東西で大きな被害の差があることを目の当たりにしたことでした。
今日まで、土盛り構造の道路が災害時にこういう役割も果たすなんてことは全く意識をしていなかったわけですが、今回の震災がこういう貢献もあるんだということを教えてくれたことになります。
能登各市町をまわる過程で、必ず能登有料道路を使うわけですが、通りながらその恩恵を感じるあらたな一面を見た想いでした。