WEEKLY INSIDE STORY
第401号 自衛隊との勉強会から
だろうじゃなくてどうしよう
2011年10月20日
先般、私が所属しております「自衛隊主要幹部有志との勉強会」が久しぶりに開催され、金沢駐屯地、三小牛山(みつこうじやま)演習場にいってまいりました。
ときあたかもF15の燃料タンク落下事故の後でしたから、第六航空団副指令からは切実なるお詫びの言葉がありました。
同時に、東日本大震災に本県からも最初から駆けつけておりますので、その報告もありました。
やはり、現場での体験から感じたことを述べられておりましたので、非常に説得力もあり、今後への大きなサジェッションもいただきました。
特に印象に残りましたのは、今回の地震は、今後30年以内に起こりうる可能性から、予想もされていたことであり、対応が早くできた。そこでのものの考え方は、「起こらないだろう」ではなくて「起こったらどうしよう」という視点を幹部が持ち続けていたことであるという言葉でした。
今回の震災で「予想を超えた」というのが言い訳としてよく使われますが、国民の安全を守る第一線の自衛隊の方々が、常日頃からそのような危機意識をもっておられたというお話を聞き、当然のことかもしれませんが、あらためて感謝したい気持ちになりました。
また避難所では、「視線・音・匂い」が大きなストレスの原因となっていたこと。社会福祉協議会が全国でボランティアの窓口として機能したが、日常は少人数のため、非常時には大変であったこと。
更には、津波など水害の中ではハイブリット車の取り扱いが危険であったなど、実体験を語っていただきました。
また人命救助は72時間が勝負であるが、それ以降、瓦礫の処理などに関しては、自衛隊の「公共性・緊急性・非代替性」の3原則から、民間や役所のすべき仕事との境界線について難しい面もあったという制度の限界についても説明をいただきました。
それぞれになるほどと聞かせていただきましたが、自衛隊が普段はめだたなくても、いざというときには、やはり国民の最前線に立って安全を守るという砦として頑張っていただいているという実感を新たにした勉強会でありました。