石川県政に向けて
平成25年度予算についての要望
2013年01月15日
平成25年1月15日
石川県知事 谷 本 正 憲 殿
県 政 石 川 議 員 会
平成25年度石川県予算についての要望
平成25年度予算編成期にあたり、当会派として以下の意見を申し上げ、当該予算の策定に十分意図するところが汲み取られるよう要望する。
1. はじめに
昨年の政権交代から、初の本格的な自・公連携政権の予算が作成されようとしている。
新政権は、経済再生最優先の方針を打ち出しているが、しかし、多大な累積債務や増高する社会保障関係費を前に、どの政権が担っても難しい財政運営を余儀なくされるのが現状である。
そのような中、本県にあっては、2年後に控えた北陸新幹線金沢開業対策をこれまで以上に加速していかなければならない。
明年度予算策定にあったては、当面の景気・雇用対策と新幹線開業時への遺漏のない対応、更には社会基盤の老朽化対策、防災対策や地域医療の確保なども念頭においた安全・安心対策等に十分意を用いた予算組みになるよう要望する。
なお、今回の国の大型補正予算に伴う諸事業の執行にあたっては、県内企業の実情を考慮し、適格なる対応をするよう付言する。
2. 主たる個別案件
(1) 北陸新幹線金沢開業を見据えた首都圏、沿線への情報発信の強化
① 「新幹線開業PR推進ファンド」の創設並びにファンドを活用した「新幹線開業PR戦略実行プラン」の戦略的かつ機動的展開
② 観光交流局の「部」への昇格並びに観光予算の拡充・強化
③ 二次交通対策による新幹線開業効果の県内全域への波及
(2) 厳しい経営計画が予想される並行在来線対応の運賃アップの抑制、乗継割引の導入
(3) 日本海側の拠点空港としての小松空港の一層の国際化と10年目
迎える能登空港の安定的利用策の促進並びに両空港と新幹線とを連動させた利用促進策
(4) 北陸新幹線の開業に伴い航空機利用者の減少が予想され、減便や 航空機材の小型化も懸念されるなか、貨物スペースも少なくなる事による県内企業の輸出やスピード輸送に支障をきたさない対策
(5) 日本海側拠点港に選定された金沢港の整備、コンテナ取扱い増強 施策やこれに伴うコンテナヤードの拡充、更に大型クルーズ船に よる観光拠点化
(6) 金沢外環状道路、能越自動車道、南加賀道路、金沢能登連絡道路 及び加賀海浜産業道路(仮称)など基幹道路の建設促進
(7) 玉泉院丸庭園の復元など金沢城公園整備並びに県庁跡地第2段階整備、中央公園の再整備
(8) 社会基盤(インフラ)の老朽化対策、防災・減災対策の推進
(9) 公契約条例(公契約の下で働く人の適正な賃金水準や労働条件を確保するための公正労働条項を盛り込んだ条例)の検討
(10) 地域医療再生計画に基づく地域医療の充実並びに時代の変化に対応して患者の視点に立った新県立中央病院の設計
(11) 子育て先進県を目指しての少子化対策の更なる充実や元気な高齢者や介護が必要な高齢者対策の充実
(12) 志賀原子力発電所の安全確保及び地震、津波、原子力発電所事故に対応した「複合型綜合防災計画」の策定並びに避難先や避難方法なども含めた関係市町の原子力地域防災計画の早期策定に係る支援
(13) 石川の産業振興の指針となる「産業革新戦略」の改定並びに石川の優れた商品群の販路拡大の為の「いしかわ産業化資源活用推進ファンド」の拡充による競争力の強化、元気な企業の創出
(14) 地域雇用の創出、新事業の展開などの促進により、地域経済の活性化を図り、更に、地域経済の底支えの中小企業に対する金融支援策
(15) リスク分散の観点からの企業誘致の促進
(16) 原子力発電所稼働停止で削減が厳しい状況下での地球温暖化対策の充実
(17) 再生可能エネルギーの導入促進
(18) 「のと里山海道」や商業施設など県内各箇所に更なる急速充電設備の整備
(19) 県産農林水産物のブランド化と6次産業化の推進
(20) 「全国植樹祭」の開催に向け、遺漏なき対応
(21) 能登の里山・里海の保全・活用、国内外への情報発信並びに「世界農業遺産国際会議(仮称)」、「地域伝統芸全国フェスティバル」、「全国農業担い手サミット」等の万全なる準備
(22) 日本スポーツマスターズを筆頭にして、西部緑地公園陸上競技場の再整備を含めたスポーツ振興
(23) ITを活用した教育の一環としての、タブレットによる動画教材配信を実施し、石川の子供たちの基礎学力の向上
(24) 新規学卒者(高校・大学・短大)の就職支援並びに若年者の雇用対策
(25) 郷土を愛する心や生命を尊重する心、規範意識などを盛り込んだ 道徳教材の充実
(26) 石川県警の警察官の増員による治安対策強化
(27) 厳しい財政状況での中長期的な財政健全化並びに不断の行政改革と一層の民間委託の展開