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第028号 斡旋利得罪法(仮称)の意見書自民党が否決

地方の不満が根底に

2000年10月1日

今石川県議会最終日にもともとは公明党が提案していた(仮称)あっせん利得罪法制定の意見書が、突然否決される事態になってしまいました。

当日の議会の進行を決める議会運営委員会で、自民党の賛成もえて通過するシナリオであったものが、開会間際になって自民党議員総会での意見の相違から、こういう結果になってしまいました。

意見書調整会議というものがあり、そこで各会派の意見を集約してその結果、議会運営委員会にかかるわけですから、自民党の総意は既に決っていなくてはいけなかったはずであります。

にもかかわらず、突然の変更ですから、自民党議員会のわがままさ、あるいはその執行部のとりまとめのなさみたいなものが衆目の下に晒されることになったわけです。

順送り人事での執行部で、長老議員を押さえられない姿は、決してみよいものではありません。

さて、そのお粗末さはさておいても、今回の騒ぎの根底には地方議員の国に対する不満というものが隠されております。

斡旋利得罪法の対象に地方議員もいれることに不満があるわけです。

そして、これはこの法案だけではなく、先の政治資金規制法の改正で公的助成の対象外である地方議員の企業献金禁止も、国が一方的に決めたことにその誘因があると思っています。

従って、この意見書への反対討論で自民党幹事長は苦しい答弁をしておりましたが、法案の内容そのものというよりも、感情論が優先してしまったという事でしょう。

森首相のお膝元で否決されたという結果がどういう評価になるのでしょうか。

皆さんは報道等をご覧になられてどう思われたでしょうか?

今後、国と地方が確執する政治課題も増えてくると私は思っておりますが、さっそく第1弾といったところでしょう。

地方分権推進法で、国と地方が対等との精神が謳われましたが、依然として地方の実状を考慮しない国政というものをかいまみた想いでした。