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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第035号 北陸新幹線いつ乗れる?

もう振り回されるのはよそう!

2000年12月10日

先般より、整備新幹線の検討の中で、富山まではフル規格で、それ以降はスーパー特急との案が駆け巡り、県議会は勿論、あちこちで大きな波紋を起こしています。

昨年の政府与党合意では、10数年で南越までフル規格でとのことでしたから、大きな後退で、あの合意は一体なんだったのだろうかと不満が続出しているのも無理ありません。

そもそも、北陸新幹線は、東海道新幹線のバイパス機能をもった国家プロジェクトとして、昭和48年に整備計画が決定されたのです。

以来もう27年間も経過しているのです。

そしてその間、景気の後退などさまざまな要因の中で、何度財源等で変更を余儀なくされてきたでしょうか。

もうそろそろいい加減にして欲しいというのが率直なる想いです。

今こそ冷静に北陸新幹線の実像というものを見てみる必要があるのではないでしょうか。

そして、如何に我々は国政の甘言に振り回されているのかという事を知るべきと思いますが、皆さんはどうお感じでしょうか。


<北陸新幹線の問題点>

1.線がつながっていない「まだら着工」では、投資効果が全くでない。

例えば、石川県では既に350億円ほどの県費をつぎ込んでおりますが、これが路線がつながるまで完全に寝てしまうことになります。

九州新幹線のように順次施工してゆけば、税金の生きた使い方になるというのは誰が考えても分かる事です。

2.スーパー特急では時間短縮が23分しかない。

富山や金沢まで、フル規格できてこそ、東京までの空路に対抗できる時間で往来ができますが、スーパー特急では現在の金沢-東京間3時間43分が、わずか23分しか短縮になりません。

この23分間のために、過大な投資をしてよいのだろうか。

県費のうち、90%が起債を認められ、その半分が交付税で補填されますが、県内工事分で約1400億円ぐらいかかると見込まれます。

3.単純に積算すれば、25年はかかるのではないか?

金沢までフル規格で路線を整備すると、あと1兆1800億円ぐらいかかると見込まれます。

平成12年度の北陸新幹線の補正を含めた全予算は470億円です。

これで、全施工経費を単純に割れば、25年になります。

ですから、10数年で整備というのはあくまでも毎年の概算要求額が満額認められたときに始めていえる話であって、現状では絵空事としかいえないのではないか。

そしてその数字に我々は躍らされているという事がわかるのです。