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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第087号 合併への温度差の違い

新潟市と金沢市

2002年05月20日


過日、新潟市役所および新潟県庁へ市町村合併の視察のため訪問いたしました。

今話題の金沢市と野々市町との合併論議に参考になればとの思いでしたが、お聞きをすると大変大きな落差があることを感ぜざるをえませんでした。

第一に、県が示した県内の合併パターンにおいて、新潟県では新潟市の政令指定都市への移行や長岡市、上越市の拠点都市化を積極的に認知していることです。

そこには、県としての地域戦略みたいなものが見えてきます。

それに比べますと本県の合併パターンは3案もあり、どれでもお好きなものをどうぞといった、県としての積極的意向というものは見えてきません。

第二に、新潟市では周辺の市町村が、政令指定都市になれるならとの条件で自ら編入も辞さない覚悟で、新潟市に対して合併を申し入れていることです。

事実、昨年新潟市に編入した黒埼町においても最初の合併に対する契機は、黒埼町側からあったとのことでした。

一方、本県では今、金沢市側から野々市町へのラブコールばかりが目立っており、新潟とは逆のパターンです。

このあたりに、新潟と金沢との大きな違いがあります。

しかし、日本海側の拠点都市としての地位を守ってゆかねばならないという想いは新潟市、金沢市共通であります。

否応なしに都市間競争にさらされているという現実を考えますと、金沢市にとっては厳しい状態といわねばならないでしょう。

合併特例法のタイムリミットは17年3月です。

今年中に法定合併協議会にまでこぎつけれるかが鍵といわれておりますが、何とかいい方向に進んでくれればと思っています。