WEEKLY INSIDE STORY
第096号 陳情行政からの決別を
2002年08月20日
先般、国土交通省等に明年度予算の関係で陳情にいってまいりました。 かって、国会議員の秘書をしていたころは来られた皆さんを先導していたことからすれば、逆の立場を今経験しています。 多くの地方議員の方にとって陳情とは、中央省庁を誰かに先導されて、頭をさげてまわるだけの仕事となっています。 官僚の皆さんも来られた方の顔を全員わかるわけではありませんので、極端なことをいえば「さくら」でついていってもわかりません。 あとで来たという名刺だけが残るわけで、陳情用の人材派遣業が成り立つのではなんていうジョークもおこります。 しかし、陳情に同行しながら、なぜ同じ事業の各県別や市町村別の優先順位を国が決めなければいけないのかという当たり前の疑問がわいてきます。 そんなものは寧ろ実情がよりわかる地方が決定すべきであり、そういう意味でも包括補助金といった制度への変更こそが大事だと今更ながらに強く思います。 小泉首相も地方分権への手法としていくつか挙げておられますが、これができた暁には中央官僚の仕事が一気になくなってしまいます。 最大の抵抗勢力が中央官僚という図式になるわけですが、こんな声がもっと地方から、国民から沸きあがってこないと本当の意味での構造改革というものはできないでしょう。 マスコミの皆さんもそんなところにもっと視点をあててほしいと思う今日この頃です。 |