WEEKLY INSIDE STORY
第100号 国交のない国北朝鮮
小泉訪朝の報道から
2002年10月1日
劇的な小泉首相の訪朝は、拉致疑惑のあった方のうち8名が既に死亡という結果をもたらし、日本国内に大きな衝撃を与えました。
拉致そのものを北朝鮮が認めたということに、大きな前進があると思いますが、同じ日に2名の方がなくなっているという不自然さなど、どこまで信用していいのか、まだ不透明の部分が多々あります。
ご家族を拉致された方々が、その安否を心配する結果、長期にわたって口を閉ざさざるを得なかった事実も改めて知らされました。
何ともいえない残念さばかりが心に残るわけですが、何はさておいても半世紀以上国交がなかったということ、また国の体制が違うという歴然とした事実無視して、解説を加えることは難しいでしょう。
従って、我々があたりまえと思っていることすら、これからの交渉の中でどれ位実現できるのか、難しい面もあるのではないかと推察しております。
しかし、やはりここは日本外交の正念場です。
拉致された方のご家族の想いは当然として、すべての国民の期待を担って毅然とした対応がなされることを期待してやみません。
政府のこれからを注視してゆきたいと思っています。