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第199号 道州制を睨んで、どうなるポスト北陸

「国土形成計画法」施行

2006年02月20日

昨年、12月22日、「国土総合開発法」が改正・施行され、名称も「国土形成計画法」になりました。
 これは、単なる名称の変更だけではなく、様々な課題を含んでいるように思います。

 第一に、よく「全総」と略されていた全国総合開発計画の目的から、均衡ある国土の発展、あるいは地域間格差の是正といった視点がなくなり、むしろ地域間競争を是認するような方向にかわっていることです。

 これは、1998年に決定された第5次全国総合開発計画あたりから、均衡ある国土の発展や地域間格差の是正の名のもとに、巨額な土木の地域プロジェクトが策定されることに対する批判から起こったものと思われます。
 
 しかし、結果として、現在の内閣の経済論理最優先の物の考え方とあいまって、東京一極集中が更に加速している現状があります。

 第二に、この改正案を契機に北陸地方開発促進法等が廃止されたことです。
 かわって全国計画と、広域地域計画という2本立てになり、広域地域計画は首都圏・近畿圏・中部圏と「2以上の県の区域であって、一体として総合的な国土の形成を推進する必要があるものとして政令で定める区域」
にたてるという区分けになりました。

 これは、あくまでもその地域内での広域的な国土形成の方針や目標を定めるためのものとなっていますが、道州制を睨んだブロック形成ともみなされ、今後この北陸が政令でどのような区域割になるのか注目しなければなりません。

 富山県知事が「越の国」構想を提唱したり、この北陸の中でも中心県としての地位争いが根底にあるとすれば、この「新区域」は重要な意味合いを持つといわねばならないでしょう。

 区域決定は政令で定めるとしか書いてありませんので、地方の意見がどこで反映されるのか、従来の北陸地方開発促進計画と整合性はどうなるのかなど、不透明な点は多々あります。

 ただはっきりしているのは、政令で今後ブロックが決められるということだけです。

 これが従来と何ら変わりなければ問題はないわけですが、今申し上げた道州制のときのブロック割に連動ということになれば、今から運動を展開しなければということになります。

 これが杞憂であってくれればと思いつつ、動向を注視してゆきたいと思います。