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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第250号 参議院選挙に思う-その4

人物か政党か?

2007年08月10日

参議院選挙が終わると、各種の選挙結果の数字が公表されます。細かい数字ですので、求めて見る方は少ないと思われます。

 しかし、その数字を見ていますと、国民の心理みたいなものを読み取ることができます。数字が語る面白さです。

 本県の例でいきますと、第一に今回は投票率において男性の割合が女性を上回ったということです。近年は投票率においても女性のほうが高かった傾向がありましたが、今回は逆転です。
 全国的に見ても、47都道府県中、36道府県で男性の投票率が女性の投票率を上回りました。

 果たして、何がこういう結果をもたらしたのでしょうか。
 年金問題は、男性のほうがより関心が高かったということでしょうか?興味深いものがあります。

 第二に、自民党候補者の地元津幡町で民主党候補者が獲得した得票が5127票で、比例区での民主党の得票数6360票がそれを上回りました。
 従いまして、地方区では地元自民党の候補者に入れたけれど、比例区は民主党という方がかなりいたことがわかります。

 一方、民主党候補者の地元小松市では、自民党候補者の獲得した得票数が21046票に対し、比例区で自民党の得票数は22632票です。
 従ってこちらでは、地方区では地元民主の候補者に入れたけれど、比例区では自民党に入れたという方がいたことは類推されます。

 政党中心の選挙制度や2大政党制をめざしてさまざまな改変がなされてきましたが、投票する側はそれほど、政党とそこから出ている候補者をきちっと直結していない現象を読み取ることができます。

 全国的な世論調査では、自民党支持者の4分の1が今回は民主党に入れたという報道がありましたが、本県の2区小松市でのこの結果は特異な例でありましょうか。

 とにかく、数字からいろんな事に分析解説を加えるというのは意外と面白いもんだと思うのですが、皆さんはこれらの数字どう解釈されるでしょうか。