WEEKLY INSIDE STORY
第268号 中国ギョーザ問題から
際限ない国内課題
2008年02月10日
ガソリン暫定税率の問題の次は、中国ギョーザの問題と、世情を賑わす問題がよく起こるもんです。
農薬が密封した包装紙の中に混入されていたことから、中国国内製造過程で作為的に行われたものと推察されておりますが、当面は原因がきちっと特定できるかが、関心事であります。
しかし、今回の問題はわが国の国内での課題を浮き彫りにした点でも注目されております。
1.いかに中国からの食料輸入が多いかということ。(低賃金を理由に、安易に生産を中国にシフトしてこなかったか。)
2.加工食品への安全検査体制は今のままでいいのか。(全品検査が不可能とすれば、どういう体制で安全を担保してゆくか。)
3.食の安全という視点からみた農業自給率は、今のままでいいのか。(農業の多面的機能を叫びながら、実態はどうであったのか。)
4.さらには加工食品への依存度が高いという家庭事情はそれでいいのか。
など広範囲にわたって、問題が提起されています。
しかし、一方で商品偽造で問題となった「船場吉兆」や「赤福」が再開され、それなりに賑わいを見せているという報道をみると、この話もいつのまにやら過去の話になってしまうんではないかと、つい思ってしまいます。
議会でも、農業生産性をあげることを優先的にみている現在のわが国の農政が、過疎を一層加速させている現実をどうするのかという議論がおこりますが、大きな課題です。
今回の問題を契機にして、これらのテーマが国をあげてもっと真剣に取り上げていってくれればと願ってやみません。
みなさんは、ギョウザ問題から何をお感じになられたでしょうか?