WEEKLY INSIDE STORY
第275号 暫定税率と予算編成
全国自治体議会改革推進シンポジウムから
2008年04月20日
いま石川県議会では、議会改革推進研究会を立ち上げ、分権時代の議会のあり方を検討しています。その副委員長と、政務調査費のマニュアルつくりの小委員長を仰せつかっています。
その研究の一環としてこの10日11日に、三重県議会視察および、かの地で行われた全国自治体議会改革推進シンポジウムに参加してまいりました。
前鳥取県知事片山善博氏の基調講演がありましたが、その中で印象的だったのは、「道路特定財源の暫定分は3月末で切れることがわかっており、国会の情勢からして、それが存続するものとして明年度予算を組むのはいかがなものか」という問いでありました。
それは、国会より役人の言葉を信じていることであり、そもそも暢気ではないかという多少過激なコメントもありました。
確かに、暫定税率分を織り込まずに明年度予算を組んでおれば、新規道路等の建設は難しいにしても、いまバタバタする必要はありません。
国会であらたな変化があったときに、補正予算を組めばいいということになります。
今までこういう事態というものがなかったことで、たかをくくっていたことは否めませんし、それは執行部側だけでなく、議会側の問題でもあります。
大変考えさせられたコメントでありました。
議会改革も先進県は、改革派の知事に啓発されてというところが多いわけですが、自発的に改革を進めるというのは、首長と違って多様性のある多数の議員で構成されている議会というところにおいては、言うは易しですが、実際はなかなか難しいというのが本当のところです。
しかし、このような研修を通じて、少しでも改革に対する意欲のある議員が増えることを願ってやみません。
そういう意味では大変意義のある研修ではなかったかと思っている次第です。