WEEKLY INSIDE STORY
第292号 政権交代は実現するか?
積み木崩しからの脱却を
2008年10月10日
連日、解散がいつかという観測記事が報道をにぎわせています。
はやければ、11月2日なんていうこともいわれておりましたから、たぶんかなりの陣営が選挙事務所の拠点をすでに構えられたものと思います。
選挙は最終日が決まっていて、それに焦点をあわせて盛り上げてゆく、そんな要素もあるわけですが、期日が決まらないと、なんとも熱の入れ方が難しいものです。
また事務所を構えること自体がその熱をあげる第1歩ということにもなりますが、ずるずると日が延びますと、維持費が大変なだけでなく、せっかくの熱が冷めてしまう点も否定できません。
与野党ともに、議員の本音とすれば早くやってほしいという心理になっているのではないでしょうか。
さて、選挙はその時々に大きな争点というものがあるものと思いますが、今回の衆議院議員選挙は、まさに政権交代が実現するかどうかにかかっているといっても過言ではありません。
野党としての甘い政策は、財源の裏付けがないので、政権を担えるのはやはり自民党というのが、恒例の与党の批判材料ですが、今回はどうも従来そう思っていた方々も、1回民主党に政権をまかせてもいいのではないかという、そんな気運を膚で感じます。
小選挙区制になって1対1の争いは、時の風に左右されることが多くなってきていますが、今回は民主党に風が吹いているのでしょう。
しかし、選挙は水物。それに安心して油断すれば、結果は伴いません。
そのことは決して忘れてはいけないでしょう。
ここ数年の動きを自分なりに考えますと、自民党の積み木崩しが気になります。
自民党をぶっ壊すといって登場した小泉政権で自民党は大勝し、郵政民営化で外へ出た方がいつのまにやら閣僚に納まっています。
そのときに通過した後期高齢者医療制度も党内からも批判がでて、見直しが早図られようとしています。
そうしますと、あの選挙はいったいなんだったんだろうと思わざるをえないわけですが、積んだりくずしたり将に積み木くずしをしているだけに見えます。
今回も、総理を変え、目先を新しくしていますが、自民党の本質的なところはちっとも変わっていないのではないでしょうか。
制度を活かすためにも、また与野党それぞれのためにも。一度政権を変えることが意義あるものと思っていますが、はたして今回の選挙どうなるでしょうか。