WEEKLY INSIDE STORY
第294号 いつまでも学会だけか?
石川県学会等開催助成金交付要綱
2008年11月1日
「人口減少時代には交流人口の増加で」ということで、今全国的に企業誘致と共に、学会等の誘致がさかんです。
そのため国際会議場や大型ホールの建設も一時期はやりましたが、今はハードよりもアフターコンベンションに何があるかや、誘致に向けての受け入れ態勢の充実度など、ソフト施策の方が重視されています。
その一環として、本県では「金沢コンベンションビューロー」をつくり、受け入れのワンストップサービス(一本の窓口ですべてに対応)をしています。同時に、このビューローを経由して、参加人員等に応じて、助成金をだしています。
その額はたとえば、全国学会等では400万円を限度に一人当たり800円です。
お世話をする方としては、会場費・運営費等の補填で大変助かる制度です。
ところが、今の交付金要綱では、科学者により構成された学会では通年で対象としながら、その他の大会・会議等では、12月から2月のみが対象となっています。
この制度が作られた当時、企画部のほうで所管しており、本県の学術に貢献できればということと、冬季の観光対策のためということであったのだと思われます。
しかし、今観光交流局の所管となって、交流人口の拡大といった視点では、学会だけが優遇される理由は最早見つけにくいというのが、本当です。
あとはこの縛りをはずすと、予算が一気にふくれて困るということだけが、課題だろうと思います。
しかし、行政施策というのは時代と共に変わるべきものは柔軟に変えてゆくべきと思っていますので、この制度の見直しも図ってゆくべきと考えています。
交付要綱ですので、議会議案ではありません。所管のほうで決断すれば可能です。
財政との交渉が前提にありますが、知恵をだして、この制度がもっといかされるよう期待したいものです。