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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第297号 机上と現場の違い!

能登空港地域活性化セミナーに参加して

2008年12月1日

 過日、能登空港ターミナルビル内の会議室で、開港6年目に入った能登空港を活かした地域活性化についてのセミナーがありました。

 講師は、国土交通省の空港部環境・地域振興課の方と、ANAの子会社である㈱ANA総合研究所の方の二人でした。

 国交省の方は、我が国の航空政策の変化とその中で国が行っていること、法律の中でどういう制度を作ったか、さらには、国がどういう補助メニューを用意しているかといった点で説明がありました。
 一方ANA研究所の方は、我が国航空業界を取り巻く世界レベルでの現状の課題、その中での生き残り戦略、そして具体的なビジネスモデルを参考例として挙げられました。

 同じ目的で話されながら極めて対照的で、個人的には、デスクワークと実践現場との違いみたいなものを強く感じました。

 やはり役所の発想は、地方への応援メニューとして交付金を用意するという従来の発想の域を超えていませんし、取り組み事例を述べられても新鮮味に欠けるといったら、叱られそうですが、そんな感じであります。

 それに対して、ANAの方のアジアでの航空流動需要の実態や、中国分析の数字は、説得力がありますし、沖縄をモデルにした提案では、なぜ沖縄かという理由において
1.24時間離発着が可能なこと。
2.東南アジアを含めてすべての地域に、航空機として経済性の高い、4時間圏内の中心に位置すること。
3.着陸料が安いこと。
 という利点を挙げ、沖縄空港をハブとして国際花卉流通の拠点化が見込めるのではないかといった提案をされました。
 極めて説得力のあるビジネスモデルであります。

 また本県能登の観光資源として(社)農村環境整備センターが選定した日本の棚田117選に2箇所、林野庁が選定した水源の森100選に1箇所、環境省が選定した日本の名水100選に2箇所など、選定機関の違ったものがたくさんあると指摘されました。
 これまた縦割り行政の中からはでてこない資料ですし、これらの連携が重要と示唆されました。

 そんな話を聞きながら、やはり民間の発想、現場の生の声の重要さと、もうひとつは地域戦略は企業と同じく、ほかにないものをより差別化してゆくということに尽きると、改めて再認識した次第です。