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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第313号 高速道路1,000円の功罪

2009年05月10日

ゴールデンウイークが済んで、観光地の入り込み客や、高速道路の渋滞情報などが報道されていました。

 どれだけいっても1,000円という高速道路料金は画期的であり、多くの方がこの際、遠距離にということでマイカーででかけていた風景も映し出されていました。

 景気対策、交流人口拡大ということに狙いがあったのでしょうが、はたしていいことばかりであったでしょうか?

 なぜETC搭載車だけ優遇されるのかという疑問にも応えていませんが、まず思いつくのが、環境問題です。CO2対策という点からすれば、交通手段が大量輸送のJRからマイカーへシフトされるのはマイナスです。

 第二に、これも報道されていましたが、同一路線で競合するフェリーなどが経営危機になっていることです。官が民業を圧迫することに、配慮がないのは片手落ちといわれないでしょうか。

 第三に、本県でも県営の能登有料道路は全線ですと1,140円。高速道路が1,000円とすれば、これも値下げすべきではないかとの議論が議会でも論議されますが、仮にそうしましても、県レベルでは、その補填措置はありません。

 国は基本的に税の徴収機能を有しており、消費税のアップなり、いつかは穴埋めをすることができるでしょうが、地方はそういうわけにはいきません。

 更には、この一律1,000円にも時限があり、いつまでもではありません。元に戻ったときの反動はどうなるのかなんてことも、想定しておかなくてはいけないでしょう。

 そんなことを考えますと、景気対策の名の下に、いかに場当たり的に考えられたかと思わざるをえないのであります。

 わたしは施策の展開において熟慮が足らないと感じておりますが、行政の公平性なんてのは一体どこにいったのでしょうかね。

 はたして皆さんは、このゴールデンウイーク、おでかけになりましたか?