WEEKLY INSIDE STORY
第322号 映画「ゆずり葉」を鑑賞して
聴覚障害への理解を
2009年08月10日
この9日、金沢市の21世紀美術館で、映画「ゆずり葉」の鑑賞会がありました。
この映画は、財団法人全日本ろうあ連盟の創立60周年を記念して製作されたもので、聴力障害者の日々の生活の実態や今日までの差別撤廃への運動をたいへんうまく表現した作品に仕上がっておりました。
役者も、大和田伸也や山口果林など有名な俳優が脇役を固め、ストーリーとしてもドラマチックかつ泣けるものでした。
特に、主役の恋人が亡くなった時に、聴力障害者ばかりに、その子供が生まれたにもかかわらず、産声を聞けずに30数年気づかないなんていう物語の展開は、脚本家の早瀬憲太郎氏自身が、同じ障害をもっておられればこそ描けるものだと、感心いたしました。
オープニングで挨拶をさせていただきましたが、常づね聴力障害者の方の障害が、一番健常者にとって理解しにくいものと主張してきておりますので、この映画を多くの健常者の方にも見ていただき、一層の理解が進むことを期待してやみません。
あいにく、本県では計6回しか公演されませんので、近い将来ビデオ化でもされたらと願っています。
ともあれ、めったに映画を見に行くことはありませんが、久しぶりに感動的な作品にめぐり合えて、心が洗われたひと時でした。
本県では、10月11日に小松市民センター2回上映されますので、皆さんにも是非みていただければと思っています。