WEEKLY INSIDE STORY
第367号 熊本駅視察から
自己主張する街並とは
2010年11月10日
この11月9.10日と県議会交流・交通特別委員会の視察で、明年新幹線が開通予定の熊本にいってまいりました。
熊本県の人口は182万人余りですので、規模は違いますが、県都への一極集中という意味合いでは、石川県における金沢市の占める人口割合と、熊本県における熊本市が占める人口割合がほぼ一緒であるとのことでした。
そんな中、九州新幹線の駅舎は新たに、新鳥栖駅、久留米駅、筑後船小屋駅、新大牟田駅、新玉名駅等ができる予定とのことですが、外観がガラス張りという共通性の中にちょっとした地域の個性をだした駅舎が順次できるそうです。
熊本駅は、熊本城を意識したデザインですとの説明を受けましたが、そういわれても納得するほどの説得力は感じません。
同じ一極集中の県都でありながら、広場整備の雰囲気を見ても、金沢駅のガラスドーム、鼓門と比較したときに、自己発信力といった視点では、大きな開きがあるなと感じたものです。
個性の時代といわれますが、その地域の玄関口に降りた途端に強い印象を与えれるかというのは、交流人口を意識した今日、かなりの重要性があるのではないでしょうか。
もちろん、その時々の財政状況によって、できることに違いはあろうかと思いますが、改めて、当時金沢駅前広場への大きな投資をした山出市長の英断にエールを送りたいとも思います。
また、新幹線の試運転がこの8月から始まったとのこと。
本県では、新幹線の試運転に1年かかるので、完成は開業1年前と聞いていたので、なぜ半年前でいいのかとお聞きをすると、北陸新幹線は雪対策として冬季の試運転も必要とのことでした。
あらためて、お聞きをしないと気がつかないこともあるなと感じたものです。
ともあれ、新幹線開業における時間短縮効果というのは、はかりしれない経済効果をもたらすということと、平行在来線の赤字問題というのは全国共通の悩みであることを再認識した視察でありました。