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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第411号 京都西陣織会館から

想いと現実

2012年02月1日

いまなお新年会の続く中、この26,27日と「伝統的工芸品産業活性化石川県議会議員連盟」の一員として京都に視察に行ってまいりました。

 国指定の伝統的工芸品といわれますのは、京都府で17品目、本県では10品目です。

 全部言える方はおいでないと思いますが、石川県では、牛首紬・加賀友禅・加賀繍・九谷焼・輪島塗・山中漆器・金沢漆器・金沢仏壇・七尾仏壇・金沢箔の10品目です。

 京都府の指定品目の一つであります西陣織の、拠点となります西陣織会館をお訪ねしたところ、ちょうど中国の旧正月であります春節の時期と重なったせいか、中国からの観光客ばかりでありました。

 ここは、入場無料であり、きものショーの開催、手織りの実演とともに買い物もできるということで、来やすい施設でありますが、西陣織工業組合事務局長にお聞きをすると、現在は入場者の内7~8割の方が海外で、その又7~8割の方が東南アジアからということでした。

 我々日本人がめずらしいのも、むべなるかなであります。

 本県と同様、その製品出荷額が毎年落ち込み、22年度では昭和50年比、40%、組合員数でも30%まで激減しています。
 きものを着る方が減っているという構造的な問題を解決しない限り、難しい課題であります。

 さて会館の2階は物販スペースになっておりましたが、そこに西陣織の帯などがみあたりません。
 あるのはネクタイ・かばん・ストラップなど小物ばかりで、いわゆるお土産やさんの類と違わないのです。

 ここに、西陣織会館と銘打ちながら、本当は売りたい商品と、海外からの観光客の欲しがる物とのギャップを見た思いでした。

 現在西陣織の着物・帯等を展示即売するスペースを、別階に設ける検討をしているとおっしゃっておられましたが、ままならない現実をみせつけられたひとコマでありました。

 ともあれ、これらの海外からの観光客の需要はばかになりませんから、売れる商品創りも大きな課題のひとつでありましょう。