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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第436号 政党中心の選挙だけれど・・

本当の争点は?

2012年10月10日

現在我が国では政党中心の選挙制度を採用しており、政党に所属してなければ選挙そのものが戦いにくいことになっています。

 例えば、無所属では比例区との重複もできませんし、政党枠のビラを配ることもできず、政見放送すらでることが叶いません。

 しかも、政党助成法により国会議員5名以上で政党用件を満たせば、かなりの助成金が交付されます。

 今話題の「維新の会」にしても、国会議員が所属することによって、これらの要件を満たそうとしているわけです。

 従って、有権者に期待されているのは、候補者もさることながら、政党を選んでくださいよということです。

 しかし、実際はどうでありましょうか?

 TPP一つとっても、自民党の中にも民主党の中にも、賛成・反対両方の考えの方がおられます。

 果たして今の政党が、我々に明確なる選択肢を与えているのか、疑問を持たざるをえないところであります。

 私自身は、寧ろ現在は「中央と地方」といった括りでの争いとみるべきなのが、本当ではないかと考えています。

 すなわち、小選挙区制度になり、候補者が戦う選挙区が小さくなりました。

 かっては、自分の選挙区内に都会といなかを共に包含していましたが、現在、都会のみを選挙区としている人は、都会の利害を代弁し、いなかだけを選挙区としている人はその地域を代弁しなければ、当選できません。

 これが小選挙区制度と、補助金行政を共存させている我が国の最大の欠陥ともいえるところで、地元への利益誘導が議員のひとつの能力と期待されているからです。

 そんな、目線で政党の主張あるいは候補者の主張を眺めると、その背景というものも見えてくるんではないでしょうか?

 とにかく、制度に完璧はないにしても、有権者が一番選択に困るのが今の選挙制度ではないでしょうか。