WEEKLY INSIDE STORY
第495号 おんぶにだっこの行政?
本年度新規事業予算から
2014年06月1日
この5月30日から、6月定例石川県議会が始まり、予算の説明がありました。
特に、今年度は知事選があった関係で2月には準通年型予算として、経常経費等が中心で、この6月に新規事業がほとんど盛り込まれることになりました。
その内容を見ながら特に感じましたのは、極めて個別企業案件に予算が打たれていることです。
たとえば、
1.新たに首都圏市場での販路開拓を目指す中小企業への支援として、準備セミナーから展示会への出展、フォローアップまでの一貫支援として633万円。
2.将来の海外事業を担う人材の育成として若手社員短期海外研修に対する支援として800万円
など、業界全体というよりは個別企業をターゲットにした支援策であります。
これらは本来はそれぞれの企業が、みずからの努力によって行うべきものでありましょう。
果たしてどれだけの企業がこの恩恵を被れるのでありましょうか。
税金の使途として、業界全体に対してであるとかであれば理由がつきやすいと思いますが、このような予算配分は冷静に考えれば、極めて偏ったものとの見方もできます。
これをどう理解するか?
何でもかんでも行政がおんぶにだっこのような支援を行って成果があがるのか?
その受け手の企業はどう選択されるのか?
希望企業が多かったら、予算をさらに積み増しするのか?
など、課題を内包しているようにも思われます。
またそんなことでもしなければ、新規目玉事業を創れなかったという、うがった見方もできなくはありません。
今定例会で、このようなことに質問が出るのかわかりませんが、その推移を注視してまいりたいと思っております。