WEEKLY INSIDE STORY
第509号 衆議院選挙の争点は?
与党圧倒的多数の中での解散
2014年12月1日
衆議院が、消費税の10%への引き上げを見送る中、アベノミクス継続の信を問うといった形で、解散されました。
マスコミも、今回の衆議院解散の大義がいまいち納得できないといった論調が多かったようですが、解散した以上、その話題は過ぎ去って、どういう結果になるのかというところに論点が移ってしまっているようです。
私の感覚からすれば、国民に消費税をあげて選挙をするのならともかく、国民に当面の痛みを和らげる中で、しかもそれに野党が反対している訳でもない中で、今解散をする必要性があったのかという点で、党利の匂いがするのを禁じえません。
また、自民党は圧倒的多数の議席を擁している訳ですから、今こそ懸案事項の法案を通過させることにエネルギーを注ぐべきであるとも思えます。
それでも、議席の多少の減もやむをえないとしつつ解散を断行したのは、将に永田町の論理であり、その深謀遠慮を理解できる方は少ないのではないかと思います。
ただ、長い目で見たときに、小選挙区制度によるオセロゲームのような議員の交代劇が、またわずか2年の任期で行われる可能性があることは、間違いなく国権の最高機関である国会の劣化につながることであり、極めて残念としかいいようがありません。
また政党中心の選挙制度にしつつ、選挙ごとに政党が消えたり変化しすぎることも、これまた大きな課題といえるのではないでしょうか。
もっと落ち着いて、国政課題を議論していただけるような国会に早くなってほしいと思うのは私一人ではないと思っているのですが・・・