WEEKLY INSIDE STORY
第541号 まだこれから・・けれどあと1歩
CLT(直交集成板)の実用化
2015年10月25日
この24日に、高知県土佐清水市で、CLTの建設現場を見学できるということで、関連業界のみなさまもお誘いし、視察にいってまいりました。
CLT(直交集成板)については、昨年7月に岡山県の生産工場を見学してまいりましたが、それが実際に使用された建物を見ることは初めてです。
将来的には木造9階建てなどの可能性を秘めているのがこのCLTでありますが、今回のは窪津漁業協同組合事務所2階建て254㎡の新築物件です。
しかし、CLTに対応した建築基準法改正がまだの中、CLTを耐力壁の代わりにしか使われていないというのが、現状でした。
そういう意味ではちょっと残念であり、林業先進県である高知県にあっても、まだ試行錯誤の段階なのかと感じてまいりました。
我が国では、まだこれからであり、今回の物件は坪単価100万円、補助が2分の1あまりついて、可能になったというのが実態でありました。
炭素繊維が、鉄に代わり使用範囲が広がり、大量生産により生産コストが実用可能な範囲に近づくように、このCLTも鉄筋コンクリートに代わって実用可能な製品として早く具現化するよう期待をしています。