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日本政治の実像と虚像

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WEEKLY INSIDE STORY

第609号 恵まれているが、人気は?

省庁大学校とは

2017年09月10日

 過日、商工観光公安委員会の視察の折、小樽市にある北海道職業能力開発大学校を訪問いたしました。

 この学校は、厚生労働省所管の「高齢・障害・求職者雇用支援機構」に属する職業能力開発大学校で、いわゆる省庁大学校の一つです。

 省庁大学校とは聞き慣れない言葉ですが、学校教育法第1条に規定する学校以外の教育施設で、学校教育に類する教育を行うもののうち、この教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるものをいいます。

 具体的には、防衛大学校や警察大学校・航空大学校などがあります。

 ここでは、4年間の一貫教育で、定員90名に専任教員39名という恵まれた環境で、学費も国立大学並み、就職率100%を誇っています。

 しかし、すべての学系が人気がるわけではなく、定員割れのところもありました。

 即戦力の技術者養成というのが最大の眼目ですが、時々で社会のニーズは変化しています。

 教員がそれに対応できるのですかとお聞きしたところ、全国の先端技術を擁する学校に絶えず研修に行っており、教員も勉強が必要とのことでした。

 なるほどと思いましたが、残念ながらここでは卒業しても「学士」の資格は付与されないこと、更には他の私学とかの兼ね合いで学校のPRに制限がかかるなど、文部科学省とのナワバリ意識のようなものも感じざるを得ませんでした。

 ただ、地域の研究開発型大学との共同研究も行われており、理論と実践が結びついて初めてものが生まれていくという点からすれば、技術者養成も大事であるなと思ったものです。

 ちなみに、本県にも2年制ではありますが、穴水町に「石川県職業能力開発短期大学校」があるそうです。

 国立ゆえに地域での印象が薄いのかもしれませんが、存立する以上、十分に利活用されることを願うばかりであります。