WEEKLY INSIDE STORY
第615号 クルーズ拠点港それぞれに
博多港・長崎港視察から
2017年11月10日
この8日9日と、博多港と長崎港を視察し、現地でお話を聞いてまいりました。
本年、金沢港は年間54隻のクルーズ船を受け入れ、日本海側のクルーズ拠点港を目指して、CIQなどの複合施設を計画中であります。その先進地として、この2港を訪問したわけですが、両港とも年間受け入れ船隻が200を超え、都合のつく日はほぼ毎日のような状態でした。
従って、本県で行っている入港時のおもてなしのイベントなどする余地もなく、日々受け入れに追われている感じです。
ただ、その80%から90%が中国からの団体客ということで、驚きです。
なぜかといえば、この地域が上海から1日の航海で来れる位置にあるというとこが大きな要因のようで、地域の優位性が成せる技ともいえます。
しかし、団体客ですから、大型船の場合には一気にバス100台以上必要ということで、観光地等で別の意味で課題もあるようです。
そんな実態を見ますと、ただクルーズ船が増えればいいというのではなく、地域資源との兼ね合いも必要であるなと思った次第です。
金沢市でも東山や、近江町市場があまりに観光地化しすぎて弱ったといった声もあります。
総合的な戦略のもとに、連携できるところは連携しつつも、本県の特質を活かしながら拠点港を志向してゆくべきと思いつつ現地をあとにいたしました。