WEEKLY INSIDE STORY
第653号 おもちゃから木育へ
東京おもちゃ美術館視察から
2018年12月1日
今週、本県の森林・林業・林産業活性化推進議員連盟の視察で、東京四谷にある「東京おもちゃ美術館」を訪れました。
この議連で、いわば川下の業態の視察は初めてです。消費者側の視点から、山を考えるいい機会でありました。
この美術館を運営しているNPO法人「芸術と遊び創造協会」によると、区からかっての学校跡地を借り、家賃等を払って運営しているとのこと。
木のおもちゃを使用し、体験型のミュージアムにしたところ大変反響があり、木を通して様々な運動を展開することになり、具体的には「ウッドスタート活動」と銘打って、地産地消の木のおもちゃを新生児にプレゼントするとか、地域材を活用した木質感あふれるサロンの整備等、林野庁の助成も弾みに、美術館の運営を超えて素晴らしい事業を展開しておられました。
そして、それがここに止まらず全国に波及し、「ウッドスタート宣言市区町村」が誕生したり、木育サミットに発展したりと、ご本人自身も思ってなかった嬉しい成果につながっていました。
森林県でこの発想がでたのならなんとなくわかりますが、東京のど真ん中で、この木育活動がスタートしたというのは驚きです。
あるいは、木に触れる機会が少ないからこそ、気づいたアイデアともいえるのでしょうか。
ともあれ、「ウッドスタート宣言市区町村」が全国で滋賀県を含め50を超えんとしているそうですが、本県にはまだないとのこと。
ぜひ石川県にもといわれ、視察を終えた次第です。本県でもと思いますが、まずは、こういう活動を知ることが大事であります。