WEEKLY INSIDE STORY
第654号 今年はどういう年でしたか
一年を振り返って
2018年12月10日
今年もあとわずかとなりましたが、この時期になりますと、「今年の10大ニュース」であるとか、「今年を漢字一字で表すと」といったことが話題になります。
それぞれに、一年を振り返ってみるというのはそれなりに意義のあることではないか思います。
私の印象は、まずは年間を通して災害が多かったことです。
すべてを異常気象のせいにはできないのかもしれませんが、災害の多発や、観測史上初という数字の更新を見ていますと、「災害は忘れたころに」ではなくて、日頃からたえず意識する必要性のある事象として捉えなくてはいけない時代になったということではないでしょうか。
第二には、大企業を中心に不祥事が連続したということです。
「ものづくりの技術」は我が国の一つのセールスポイントであったように思いますが、自動車の検査手抜き、免震装置データ改ざんなど、大企業に対する信頼性の低下は極めてゆゆしきものと思います。
これが氷山の一角にすぎないのか、なにか根本的なところで我が国の精神構造を覆う課題があるのではないかとも思っています。
そして最後に、政治の世界のおける多数を頼りにした丁寧さや誠実性の欠如です。
これもまた国民の心理にどういう影響を与えるのか、気がかりであります。
これらのことを念頭に置きながら、他山の石として、明年も頑張ってゆきたいものと思っていますが、皆様にとっての今年はいかがでありましたでしょうか?