WEEKLY INSIDE STORY
第681号 痛みは殺処分に
広がる豚コレラ
2019年09月10日
岐阜県で昨年9月に発生した豚コレラは一気にその範囲を広げ、今や7府県で豚コレラ感染イノシシが発見されております。
この豚コレラは、ウイルスにより起こる豚・いのししの熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴で、いったん養豚場等で発見されるとその養豚場のすべての豚を殺処分しなければならないものとなっております。
特にイノシシが媒介する確率が高く、養豚場では、侵入防止柵や小動物の侵入防止ネット等の設置を現在実施し、防疫体制の強化に努めております。
過日、1軒の養豚経営者のお話を聞く機会がありました。
何が大変かとお聞きすると、これらの防疫体制に補助金等があっても経費がかかるが、それ以上に自ら育てた豚を殺処分しなければならない事態になることが一番心苦しいと述べておられました。
また行政側も、そういう事態になったときには、獣医師以外も駆り出され、殺処分を目のあたりにすることが想定され、決して安易なものではないとのことです。
平成19年ごろには、我が国でも豚コレラが清浄化された国として認められておりましたが、現在一時停止となっております。
早く、清浄国に復帰し、その安全性を確保してまいりたいものです。
なお、豚コレラにかかった豚も人間には食しても心配はないそうです。
勿論、すべて殺処分されますから市況にはでまわりませんが・・