WEEKLY INSIDE STORY
第793号 北野雅子さんを偲んで
聴覚障害者問題の先頭に立って
2022年10月20日
今年1月2日に逝去されました、石川県聴覚障害者センター元施設長北野雅子さんの偲ぶ会が過日あり、出席してまいりました。
当日は、全国から聴覚障害者協会役員や手話サークルの方々がご参集されており、改めて北野さんの今日までの活動の素晴らしさを再認識した次第です。
お子様が大病を患ったときにお医者さんとの意思疎通が難しかったことから手話サークル「あての会」を創設されたのが半世紀前、将に50年にわたって、聴覚障害者の自立や社会参加、更には手話通訳士の行政への正規職員化、手話言語条例の制定などの先頭に立ってご尽力をされてまいりました。
私は、能登半島沖地震の後現地に入られた北野さんから、健常者からは想像できにくい聴覚障害者の実情についてお聞かせいただき、その中身は今でも記憶に残っています。
数ある障害の中で、聴力障害は健常者からは気づきにくいものと感じさせていただいたのも、北野さんとの関わりからであります。
ご本人をご存知の方は少ないかもしれませんが、本県に全国の模範たる活動を展開してこられたこういう方もおいでたんだと知っていただければ幸いです。
今はただただご冥福をお祈りするばかりでありますが、是非北野さんの意思をしっかりと後世につなげていってほしいと念願する次第です。